菌活
納豆菌が含まれる納豆
乳酸菌が含まれるヨーグルト
など菌を含む発酵食品を食べること
腸内環境を整え健康に!
発酵食品に関する本を多数執筆
お茶の水 健康長寿クリニック 院長 白澤卓二先生
人間の腸の中には500種類以上、100兆個もの菌がいて、その重量は2kgにもなる。
菌は大きく3つに分けることができる
腸内に良い影響を与える善玉菌
腸内の環境を悪化させる悪玉菌
善玉菌が優勢なら、善玉菌に加勢
悪玉菌が優勢なら、悪玉菌に加勢
3種類の菌のバランス
健康な人の場合の割合
善玉菌2:日和見菌7:悪玉菌1
悪玉菌が増えて腸内環境が悪くなると、免疫力低下、便秘、大腸がんなどの重大な病気に繋がることも。
善玉菌がたくさん含まれている発酵食品を摂取して、腸内の善玉菌を増やすことが重要。
発酵食品は食べ方次第で健康効果が半減してしまう場合がある。
悪玉菌が増える原因
食生活に加工食品や添加物が多かったり、徹夜することでも腸内細菌の状態が変わる。
悪玉菌が毒素を出している
それが、脳とか体の色々な免疫系や代謝に関係してくる
最近は、認知機能を下げたり運動能力を下げたり、色々なことに関係していると研究で分かってきている。
高血圧予防→みそ
塩分が高い、血圧を上げるイメージ
日本生物工学会の研究によると…
みそを作る際、麹菌が原材料を分解することでできる成分が高血圧予防に効果が。
高血圧は、血管が狭くなってしまい血流が悪くなることで起こる
大豆ペプチド 狭くなった血管を広げてくれる
麹菌が大豆を分解する過程で生まれる
そのため、大豆だけで作られる赤みその方が白みそより約10倍、大豆ペプチドが含まれている
大豆ペプチドが血管を開く作用の方が塩分の作用よりも強く出ている
赤みそのみそ汁を食べている人の方が、高血圧が抑えられている
疲労回復→漬物
漬物には植物性の乳酸菌が多い
植物性乳酸菌
小腸の中で悪玉菌を退治してくれる
→小腸の栄養吸収がスムーズに
疲労回復により効果的なのは、キムチ
乳酸菌の量
ぬか漬け 約1600万個
キムチ 約1億6000万個
なぜ乳酸菌の量に差があるのか
①発酵期間
ぬか漬け 半日〜2日
キムチ 約1か月
②食べ方
ぬか漬け ぬかの部分に乳酸菌が多い
水洗いをしているので乳酸菌の大半が流されて残っていない
キムチ 周りのエキスの部分を一緒に食べているので、乳酸菌がたくさん入っている
ビタミンBはぬか漬けの方が多い
生のキュウリをぬか漬けにすることで、
ビタミンB6 生 0.05mg → ぬか漬け 0.2mg 約4倍
ビタミンB1 生 0.03mg → ぬか漬け 0.26mg 約9倍
水キムチ
白澤先生オススメのキムチ
1 お米のとぎ汁を用意
2 塩を加えてひと煮立ち
※200mlにつき小さじ1杯
3 冷まして容器に
4 その中に、野菜を切って入れる
きゅうりやなすなどお好みで
5 常温で半日置いたら完成
米のとぎ汁に(植物性)乳酸菌がいる
乳酸菌が、お米の中の糖分で発酵していく
→爆発的に乳酸菌が増える
キムチ 約1億6000万個
水キムチ 約3億個
便秘解消→ヨーグルト
乳酸菌とビフィズス菌が豊富に含まれている
ビフィズス菌 腸の運動を妨げる悪玉菌を退治
便秘解消効果を最大限に得られるヨーグルトを食べるタイミングは、食後
食前
胃の中には胃酸がたくさんあり、酸性状態になっている。
ビフィズス菌は非常に胃酸に弱い
食前に食べるとビフィズス菌の99%が死んでしまう
食後
胃酸が中和されて酸性が弱い状態
ビフィズス菌が生きたまま腸に届き、悪玉菌を退治してくれる。
生きたままビフィズス菌を腸に届けようと思えば、食後にヨーグルトを食べた方が効果的
死んだ菌は、腸内のビフィズス菌のエサになる。
腸の中のビフィズス菌を増やしてあげるには効果的
全く意味がないわけではない
便秘解消により効果的なのは、夕食後
腸の活動 朝や日中などの活動している時間帯は腸が活発に働いている
日中に食べると、活発な腸の動きでビフィズス菌が流れやすい
夜は、腸の活動が緩やかになっている
夜に食べると、ビフィズス菌が長く腸にとどまっていられる
ビフィズス菌が、消化管にとどまっている時間が長い分だけ増えるチャンスがある
ビフィズス菌を効果的にとれる保存方法は、約3〜5℃の冷蔵室
約0℃のチルド室では、ビフィズス菌が完全な冬眠状態
冬眠状態のヨーグルトを食べても、消化管の中に何時間いてもずっと冬眠状態のまま。起きない
我々の体温が37℃。そこに5〜6時間いても起きない
冷蔵室は3〜5℃。ビフィズス菌が完全には眠っていない。
体温の中に入ると目が覚めやすい。
ビフィズス菌は大腸の中で活動を始める。
一番いいのは、冷蔵庫から出して30分ほど置き 常温に戻してから食べると、ビフィズス菌がすぐに活動できる。
乳酸菌と納豆菌では種類が違う
→どっちが勝つみたいなことになる
乳酸菌同士はケンカせずにそれぞれ増える
色んなヨーグルトを食べてもそれぞれの乳酸菌の機能が発揮される
紫外線対策→チーズ
夏、たくさん汗をかくことで体内のカルシウムが大量に流れ出ている。
汗をかきすぎると、カルシウム不足で肌の水分を保持する力が弱まり、肌のバリア機能が低下
紫外線によるシミや肌荒れを引き起こしやすくなる
チーズ 牛乳が乳酸菌で固まってできる
カルシウムが豊富
→紫外線対策に大きな効果
紫外線対策により効果的なのは、硬いタイプのチーズ。
クリームチーズ、モッツァレラチーズなどの柔らかいタイプのチーズよりもゴーダチーズ、チェダーチーズなどの硬いタイプのチーズ。
元々カルシウムは牛乳の中に入っている成分
チーズ:乳酸菌が牛乳を固めカルシウムを凝縮
硬ければ硬いほど凝縮効果が高い
カルシウムの含有量 ※100g当たりの含有量
牛乳 110mg
クリームチーズ 70mg
モッツァレラチーズ 330mg
ゴーダチーズ 680mg
チェダーチーズ 740mg
牛乳を飲むよりチーズを食べた方がカルシウムの量がたくさんとれる
紫外線の予防には硬めのチーズ
硬さに応じてカルシウムの量が増えてくる